合併症の可能性

眼内炎

傷口から細菌が目の中に入ってしまい、目の中で細菌が増えてしまうことがあります。これが起こってしまうと、場合によっては失明してしまうことがあります。

その予防のため、手術前には「点眼薬」で、手術中は「注射」と「点滴」で、術後は「点眼薬」と「内服薬」を用いて徹底的に細菌を抑えます。この方法は、日本全国のどの施設でも同じように行っておりますが、それでも2000人に1人の確率で起こってしまうといわれています(逆を返せば、2000人に1999人は大丈夫、ということになります)。

人工レンズの眼内縫着

水晶体を支えている糸(Zinn氏帯)や包んでいる袋(水晶体嚢、アイスクリームのカップ)が手術中に裂けてしまう場合があります。そのまま人工レンズを入れると、支えがしっかりしていないために目の中(奥)に落ちてしまうことがあります。その場合には、人工レンズを眼球に直接、縫い付けて固定します。

われわれは常に【患者さんにとってベストな方法】を選択しておりますが、さまざま合併症が起きてしまう可能性があります。その場合には、状況・状態を説明し、「どのように対処・治療していくのか」をお話しします。そして最良と思われる方法(場合によっては、大学病院での治療を勧める場合もあります)で、最終的には、患者さんもわれわれスタッフも皆が『笑顔』になれるように頑張りましょう。

何か分からないことがありましたら、何なりとお尋ねください。